音楽

2008年12月 2日 (火)

ラトル/ベルリン・フィル 西宮・岡山

今年の外来オーケストラ公演の目玉の一つ、ベルリンフィルを聞いてきました。

11/30の西宮はブラームスの交響曲第1番と第2番。

低弦がバリバリ鳴るのが特徴的ですが、フルートもオーボエもホルンも

まぁ、個々が呆れるほど上手です。かといって、アンサンブルもちゃんとしている。

1番は、テンポも音量もやや抑制の効いた演奏に感じました。

でも、却ってそれが静かな感動を呼んだんではないでしょうか?

終了後、私の周りには目を赤くしている人が複数いましたし。(私もその一人)

第2楽章の安永さんのソロ、良かったです。

2番は、実はあまり知らない曲なんですが(でも実演は3回目)、

終いの盛り上げ方とか尋常じゃなかったですね。

で、この日はマチネで終演が16時過ぎだったので、出待ちをしてみたら、

ラトル氏が出てきて握手しちゃいました!写真とサインがNGだったのが残念。

12/1の岡山はブラームスの3番と4番

今日も個々の技量が冴え渡る。

ホルンの1番の人(名前不明)こういう演奏に対して「舌を巻く」という言葉を使うんでしょうね。

上手すぎて寧ろ浮いてたくらいです。

西宮も岡山も観客のマナーは基本的に良かったです。

本当に幸せな2日間でした。

今後も素晴らしい演奏に触れる機会をどんどん持ちたいです。

できればそれを分かち合える人が傍にいればさらにいいですね。

ところで、ラトル/ベルリン・フィルといえばこんな映画もあります。

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2007年11月25日 (日)

マカル/チェコ・フィル

横浜のみなとみらいホールで行われたチェコ・フィルの演奏会に行ってきました。
このオケは、2年前にデュトワとのコンビで「春の祭典」を聞いています。爆演を期待!関係ないけど、みなとみらいホールの開演を知らせる合図って、ドラを使っているんですね。いかにも港横浜!

今日のプログラム
1.スメタナ:「わが祖国」より「モルダウ」
2.ドボルザーク:交響曲第8番
3.ムソルグスキー/ラヴェル編:展覧会の絵

まず、モルダウ。
穏やかに美しい流れです。弦が瑞々しく優雅です。これがモルダウの川の流れか、と思わずチェコに行った気になりました。(ちょっと飛躍しすぎですね・・・。)

ドボルザークの8番
実演は初めてなので期待していました。全体をとおして、派手さはないが堅実な演奏。また、思ったより鳴っていない印象。(というより敢えて鳴らしてないのかも)第3楽章で繰り返しにより最初に戻ったときに初めよりかなり弱く演奏していたのがなんともセクシー。ここはゾクッと来ました。

展覧会の絵
金管・木管ともアンサンブルは本当に素晴らしい。ソロもわずかなミスはあったにせよ、大した問題ではなく、うまくまとまっていた。「キエフの大門」の終盤で全体の音が一瞬途切れ、再び音が入るとき、マカルのうなり声も入ったのが印象的。気合入りまくり。最後もう少し音量的に爆発して欲しかったけど、十分な迫力。
余談ですけど、ラヴェルのオーケストレーションって凄いですね。いろんな楽器の音、その重なりが星のごとく煌いているよう。

アンコール:スラブ舞曲第15番
この前のチェコ・ブルノフィルのときもこの曲がアンコールでした。マカルは、曲の一番最後、演奏が終わる前に聴衆に拍手を求めているんではないかという演奏。お客さんも音が鳴ってる途中、早々に拍手開始。このフライング拍手はいいですね。

非常にコストパフォーマンスの高い演奏会でした。S席15,000円は安い。また来日したら行くでしょう。

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2007年11月24日 (土)

ヤンソンス/バイエルン放送響②

先週の川崎に引き続き、サントリーホールでも聞いてきました。
日本公演の最終日のようですが、お客さんの入りがいまひとつでした。8割も入ってたかなぁ?ヤンソンスのブルックナーというのがしっくり来ないのか、川崎に比べてS席で6,000円高いからか。

さて、最初のプログラムは川崎と同じブルッフのバイオリンコンチェルト第一番(サラチャン)
川崎のときに比べてオケとの同調性が増したというか、わがままでない感じ。ただ、ホールのせいか音の荒さがやや目立つ感じもしました。とはいえ、好演だと思います。

さて、お目当てのブルックナーの7番。
全体を通してテンポは速め。しかし、弦をはじめとした音の厚みは圧倒的。楽器間のバランス、弱音もトゥッティも統制がとれていてしかも余裕ある響きはさすが。
第2楽章最後の部分のワグナーチューバ(ですよね?)のハーモニーなど、よくぞすべての音があそこまで真っ直ぐに保てるものだと素直に感動。

曲の終わりまで演者も客も集中を切らさず、フィニッシュもホールにいる皆んなで残響が消えるのを惜しむかのような一瞬の静寂。直後の大喝采。
いい経験をさせてもらいました。

ちなみに、アンコールなし、カーテンコール10分、一般参賀1回。

それにしても、サントリーホールは、ひとつの楽器ですね。あらためて感心しました。

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2007年11月18日 (日)

チェコ国立ブルノフィル

今日はチェコ国立ブルノフィルの演奏会@大阪シンフォニーホールでした。どうせ遠征するんだから、行けるだけ行っとく(昨日は川崎でヤンソンス/バイエルン)というスタンスです。ちなみにこの演奏会、11月3日の新宿オペラシティのチケットは売り切れで取れなかったんです。

さて、今日の演目
1.モルダウ
2.チャイコフスキーのピアノコンチェルト第1番(ピアノ:ジェヴィツキ)
3.ドボルザークの「新世界より」

残念ながら響きがもうひとつです。弦が鳴らずに埋没するという感じです。弦だけのとき、弱音の部分を中心にいい感じなんですけど、管楽器が入ってくると何かバランスが崩れる。で、その管楽器も音が細いというか薄いというか…、発音や音の切り方も雑な感じです。
指揮者のアルトリヒテルは分かりやすい振り方のようで、タテは割ときちんと合わせてました。ノッているときに手をブラブラさせるのはよく見かけますが、足でリズムを取る指揮者は初めてです。中学の頃、吹奏楽の合奏の際に、足でリズムを取ると必ず遅れるのでやめなさい、と顧問の先生に言われてたのを思い出しました。
ピアノのジェヴィツキはミスタッチが多いなぁという感じですが、実は半分寝てました。楽章間拍手あり。アンコールにラ・カンパネラをやったんですが、よくもまぁ、手が動くなぁ。
オケのアンコールはスラブ舞曲15番。で、びっくりしたのがアンコール終了後の拍手で指揮者が一礼するや、即団員を退場させ、ものの2分後にはステージはもぬけの殻。こんな演出も初めて。
演奏中にあちこちでカサコソカサコソ音がしてました。これから寒くなってダウンジャケットなんかを会場に持ち込む人が増えると思いますけど、あれ、クロークに預けないんだったら座席の下に置いてほしいですね。それと、なぜか分からないんですけど、終演後、会場内で焼きたて持ち帰りパン500円を売ってました。なぜパンなんだろう。

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ヤンソンス/バイエルン放送響①

ヤンソンス/バイエルン@川崎です。 5月の時点で今年は来週のブル7(サントリー)のチケットだけを買っていたんですが、6月にパリでこの組み合わせのツァラとブラ2を聞いて休日である今日のマラ5のチケットも押さえた次第です。とにかく金管に期待です。しかしこのホール、客席がほんとに傾いてる!

1.ブルッフ/バイオリンコンチェルト第1番(サラ・チャン)
サラチャンの音は芯が強く響きは豊か。雑な感じもない。弓を振り下ろしたり、床を蹴ったり、ウロウロしたり。パフォーマンスも見ごたえあり、でした。伴奏も冒頭の木管のすばらしいアンサンブルをはじめ、徐々によくなる感じ。好演でした。

2.マーラー/交響曲第5番
1楽章から3楽章までは小振り。歌わせるところは歌わせるなどメリハリはあるが、やや平板で大人しく単調な感じ。でも金管はすごく上手。ツァラを聞いてこのチケットを買った意味があったというものです。
さて、3楽章終了後1名が「ぶらぼ」の声。ん?。さらに、私の席の近くのオタクっぽい人がドタドタ言わせながらわざわざ遠い出口から退場。んん?どうしたのか・・・。
4楽章以降は別の楽団。弦の響きもそれまでと違って潤いに満ちている。アンサンブルも精度が増すというか響きそのものが練れている感じ。こちらは嬉しいほうの「どうしたのか・・・。」これなら、間違いなく数年前のラトル/ベルリンフィル以上といえます。最高の盛り上がりでフィナーレを迎え、・・・あぁ、最後の響きがホールから消えるまで拍手はなしにして欲しかった。といっても、この曲の終わり方なら仕方ないか。
カーテンコール10分、一般参賀1回。まぁ、満足です。
来週のサントリーにも大期待です。

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2007年11月 5日 (月)

ティーレマン/ミュンヘン・フィル

サントリーホールで標記演奏会を聞いてきました。田舎暮らしの私は、著名なオケの演奏会が聞きたければ、こうやってわざわざ都会に出向かないといけません。東京在住の人がうらやましい・・・。サントリーホールは去年のアバド/ルツェルン以来です。今年、改修工事がされたらしいですけど、大ホールを見た分にはどこが変わったのかよく分かりませんでした。ま、それでいいんですけど。

さて、今日はブルックナーの5番でした。
東京で聞くときは、基本的に観客が素晴らしいので安心して聞けます。(フライング拍手の話は置いといて・・・)冒頭の低弦のピチカートからまさにホール全体が息を飲んで集中しているのをビンビン感じます。テンポは全体を通してゆっくり。本当に遅い、というか「粘っこい」という感じでした。でもそのネバさをずっと持続させたからこそ、最後の爆発を効果的に演出できたのでしょう。

ティーレマンは何かホールの響きを楽しんでいるかのよう。団員も体も顔の表情もフルに使って演奏しています。特にビオラ最前列の手前側のおっちゃんと、コントラバスのネーちゃんの演奏する姿が面白くも美しかった。

弱音部で縦が合わないとか、細かいミスはありましたが、全体のバランス、アンサンブルは見事。金管も木管も弦もティンパニも、統一された響きが美しかった。こんなこと言ったら怒られるかもしれないけど、去年のウィーンフィル(@西宮)より今日のほうが断然圧倒的な演奏だった。今のところ私の中の今年1番、です。(といっても演奏会に行く数は少ないんですけどね)

いいものを聞かせていただきました。本当にありがとう。

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2007年11月 3日 (土)

パリ・ギャルド

今日、パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の演奏会に行ってきました。
オーケストラの演奏会はよく行くのですが、プロの吹奏楽は初めてです。
ちなみに、私は中学時代にトロンボーンをやってました。

会場は東京国際フォーラムのホールAという大きなホールでした。
チューニングはAの音とBの音の両方でやっていました。最近の吹奏楽事情は知りませんが、このやり方は楽器に合った音でチューニングするので合理的だと思いました。今はみんなこうやってるのかな?

曲目はつぎのとおりでした。
序曲「ローマの謝肉祭」
トゥーランドットからのセレクション
ダフニスとクロエ第2組曲
(休憩)
カルメン組曲
ラ・ヴァルス
ボレロ

音がステージ上にこもり、特に金管の音が前に向いて伸びないホールでしたが、技術はさすが。難しいパッセージも楽々こなす(当たり前か)。楽器間のバランスやダイナミックレンジの幅広さもさすがです。特に、ダフクロとボレロは圧巻の演奏でした。

ボレロの華はやっぱりトロンボーン!◎

あと、ネタバレになるかもですが、アンコールも良かったです。オーケストラの演奏会ではまずやらないような曲をやりました。ミュージックエイトかなんかの楽譜を使ったか?
むしろ、このアンコールの方が吹奏楽らしくて感動したくらい。

日本公演はもう少しあるようですので、興味のある方はぜひ。ナカリャコフさんなしでしたが、これで5,000円はお得感十分でした。

明日はティーレマンのミュンヘンフィルです。

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